TOEFLとTOEICは、それを受験する人の属性が大きく異なります。
また、TOEFLには
・reading
・speaking(マイクに向かっての録音)
・listening
・writing(パソコンでのタイピング入力)
の四技能全てが含まれますが、
TOEICはreading とlisteningだけです。
■TOEFLとTOEICの違い
・TOEIC:幅広い英語学習者向け
TOEICは日本の高校や大学や企業の一部が、英語力を判断する参考資料として提出を求めるもので、大抵の場合必須ではありません。
・TOEFL:海外大学進学者向け
TOEFLは英語圏海外大学進学を希望する学生が、
必ず必要な英語資格試験です。
なぜならば、その英語力を証明するために受験し、
出願のタイミングでスコアを大学へ提出する必要があるからです。
■TOEFLとTOEICの必要語彙の性質
・TOEIC:日常語彙
TOEICに求められる語彙は、ごく一般的な日常会話レベルの語彙です。
「TOEIC=ビジネスマン」のイメージが強いかもしれませんが、
新聞というよりは大衆向け雑誌、商談と言うよりは雑談のイメージです。
雑談と言っても社会人の雑談ですので、
親子の会話、恋人同士の会話に必要な語彙はTOEIC受験には必要ありません。
・TOEFL:アカデミック語彙
TOEFLに求められる語彙は、教科学習に必要な語彙です。
平行四辺形など細かい算数用語は出ませんが、大学の講義を受けるのに十分な英語力があるかを判断するものですから、生物ならnucleus(核)、ビジネスならretained profit(余剰金)くらいは知っておく必要があります。
■TOEFLとTOEICの必要単語量
・TOEIC:三面記事、社会記事が読める程度
TOEIC900点が目標であれば、ロイターやCNNの時事ネタ以外の社会記事がなんとか理解できるくらいの語彙が必要です。単語の意味が7割わかれば全体像がつかめると言われていますから、「概ねわかる」レベルの理解度で構いません。
・TOEFL:アメリカ小学生の教科書が読める程度
TOEFL100点が目標であれば、英語圏の教科書を使いましょう。
中学生の教科書が理解できれば100点を少し超える可能性もあります。
高校生の教科書が理解できれば110点に更に近づける可能性が出てきます。教科書はAmazonで購入可能です。
■TOEFLとTOEICの勉強法
・TOEIC:文法もイディオムも細かく学習
TOEICでは、細かい文法やイディオムの前置詞も知っている必要がありますから、
日本人か韓国人の書いた参考書や単語集を使った暗記作業は必須です。
つまり、細かい部分の点を落としていてはいつまでも900点を超えられません。
・TOEFL:大意をつかめればOK
TOEFLでは逆に、細かい問題は一切出ません。
速い速度で全体像をとらえ、複数の情報を組合せ判断し、答える能力があれば大丈夫。
ペンギンリーダーズなど、確認のための設問や単語リストがついたシリーズを多読するのも効果的です。
週に10,000~15,000語を目安にどんどん読み進めましょう。大意をつかむ練習になります。
共通して必要なのは、速度です。
時間節約にもなりますから、単語チェックでも多読でも、スピード感を持って進めましょう。
速さを追求した勉強法を続けると、
Listeningセクションの得点も面白いほど上がりますから一石二鳥です。