そもそもTOEFL iBT試験とは?
TOEFL iBTの試験概要
TOEFLは4時間30分にも渡る英語の資格試験で、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つのパートから成ります。
・リーディングパート・・・試験時間は60〜80分で大問3〜4つ、合計36〜56問に回答します。問題形式として、4択問題、複数選択式問題、空欄補充問題、ドラッグ&ドロップ問題の4つの問題形式があります。4択問題や空欄補充問題は、大学受験の時に多くの人にとって馴染みのある問題ですが、複数選択式問題とドラッグ&ドロップ問題はあまり解いた経験がない人の方が多いと思われる問題かつ難易度も少し高めです。
・リスニングパート・・・試験時間は60〜90分で大問3つ、合計34〜51問に答えます。4択問題・表チェック問題・複数選択式問題の3タイプに分かれます。TOEICとは比べ物にならないくらいの長い英文音源が一度しか流れないこと、しかもその内容が学術的で難しいことから、非常に難易度が高いリスニング問題となっています。
・スピーキングパート・・・試験時間は20分、6つの大問に答えます。トピックは身近なもので、自分の意見やその理由などをパソコンのヘッドセットマイクに吹き込む形式のテストです。意見・理由・根拠など、論理的に自分の意見を話せるようにしておきましょう。
・ライティングパート・・・試験時間は50分、2つの大問に答えます。第1問ではライティングだけでなく、実はリーディング・リスニング・ライディングの複合問題が出題されます。250〜300字の文章を音読し、その後3分間程度の大学講義の内容をリスニング、その後パソコン上でのタイピングでのライティング問題を解いていきます。
一方、第2問では試験時間30分で300字のエッセイを書く問題が出題されます。
TOEFL iBTの難易度
TOEFLは、TOEICなどの他の英語試験に比べて遥かに難しいことで有名です。
理由としては、
・問題内容が学術的で難単語が多くとっつきにくいこと
・リスニングやスピーキングを含む4技能試験であるため、読み書き中心の勉強ばかりの日本人が高得点を狙いづらいこと
・スピーキングやライティングのパートであっても設問が音源なので、リスニング能力がないと問題がそもそも解けないこと
などが挙げられます。
そして、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能それぞれ30点満点なので、1つだけ苦手な分野があっても高得点は狙いづらいです。
そのため、バランスよく英語力を鍛えることが大切になってきます。
STEP1. TOEFL iBT試験・模擬試験を受験して苦手範囲を把握しよう
TOEFLを一度も受験したことがないという方は、まずテスト形式を体感するため受験してみましょう。
そして、その結果に応じて「自分は得意or苦手なのか」を把握し、どのパートを優先的に伸ばすかの戦略を立てて、そこから毎日の学習トレーニング内容を決めていきます。
こちらのページからTOEFLの無料模擬試験を受けることができるので、まずは力試しにこちらからどうぞ。
STEP2. TOEFL iBT試験のパート別対策・攻略法
他の試験の同様に、TOEFL iBTで高得点を取るためには単語などの基礎英語力も必須ですが、一方で「試験テクニック」も確実に必要です。
PC画面に対峙して受験するTOEFL iBTテストではとくに重要ですね。
TOEFLテスト対策の一環としてコツを掴み、実力を最大限に反映した最高点数を取りましょう。
TOEFL iBTリスニングパート対策・攻略法
リスニングパートは4択問題・表チェック問題・複数選択式問題の3タイプに分かれます。
シチュエーションとしては、
大学キャンパスでの会話・・・「教授と学生の会話」「大学職員と学生の会話」「学生同士のテストの会話」
授業講義の会話・・・「教授がずっと講義をする」「講義+学生が途中で教授に質問する」
の2つのケースが多いです。
どの会話パターンにおいても1番大切なのは、「細部ではなく大意」をとること。設問の大半は、文章全体の大枠について質問してきます。反対に、重箱の隅を突つく問題はそこまで多くありません。
そのため、メモもそこまで多く取る必要はなく、「ざっくりと誰が何を話しているか」「各登場人物は話題についてYES/NOのどちらの意見を持っているのか」に集中して聞き取るようにしましょう。
また、リスニングパートの音源は1度しか流れません。日々の学習の時からなるべく1回で聞き取れるように心がけましょう。
もし、リスニング問題がうまくいかなくても必要以上の心配はしないようにしましょう。その後も問題が次々と来るので、後悔をしている暇があれば、次の問題を確実に取るような心持ちでいきましょう。
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TOEFL iBTリーディングパート対策・攻略法
タイムマネジメント
リーディングパートは約700ワードのパッセージが4つほど並ぶので、あまりわからない問題に時間をかけている暇はありません。
1つのパッセージで難しい問題を解き続けるのでなく、簡単な問題を数多く解いて点数を稼いでおく方が圧倒的にお得です。
とは言っても、どれくらいの目安で他の問題に移ればいいのか?という質問があるかと思います。この場合、「1つのパッセージにつき20分」という目標を立てて進めていきましょう。
それで解ききれなければ、仮に時間が余った時に解くようにしておきましょう。とにかくタイムマネジメントができることこそが高得点の前提条件となります。
効率的な読解方法
また、文章の読み方も「全体を読まずに解く」ように変えていきましょう。最初から最後まで丁寧に精読するよりも、設問の答えに関連する部分だけ集中して解くことができれば、余計に時間を割くことなく多くの問題に臨むことができます。
この速読の技術に関しては、TOEICと同じスキミングやスキャニングなどの技術を持って、
また、後述のライティングパートで紹介する「文章の論理構造」が分かると、文章のどこにどの情報が書いてあるかの目処を立てやすくなる(=パラグラフリーディング)ので、そもそもの「論理的な読み方」を身につけられるよう、ライティングの練習も兼ねて論理的な文章を書いてみるトレーニングもおすすめします。
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学術的な単語語彙が必要
そして、当然ですがTOEFLは学術的な語彙力がないと始まりません。
大学の授業についていけるレベルの「アカデミックな語彙」が必要ですから、教科書やリサーチなど、「学校の勉強で使うような語句」に特化して学びましょう。(TOEICの必要となる語彙と大きく違うので要注意です。)
TOEFL用の単語帳と正しい暗記方法さえ知っていれば、1ヶ月で重要単語を3000語覚えることは可能ですので、語彙力は早期の内に固めてしまいましょう。
TOEFL iBTスピーキングパート対策・攻略法
TOEFLのスピーキングはヘッドセットマイクに向かって話すので、目の前に相手が実際にいないシチュエーションでの会話試験となります。そのため、普段の練習から目の前に相手がいない状態で話すという環境を作り出して勉強をすることをおすすめします。
問題の対策についてですが、「英語の基礎発音」「TOEFL設問対策」の2つに大別されます。
英語の基礎発音
学校教育の英語だけを勉強してきた人だと英語を綺麗に発音できずともテストで良い点を取ることができますが、TOEFLでは問題を解く以前にきちんと英語を発音できないと高得点は狙えません。
発音に関しては、「単語の発音」「文章音読の際のイントネーション」「会話の”間”」などを学習する必要があります。
これらはリスニング対策にもなるシャドーイングやリピーティングで改善が可能です。発音できない単語は聞き取ることができないので、スピーキング対策とリスニング対策は同時並行で出来てしまいます。
TOEFL設問対策
こちらはTOEFLの問題の解答テクニックや日々のトレーニング方法です。「テンプレート」「即興で論理的に話せる力」の2つに絞って話をしていきましょう。
①テンプレート
TOEFLは考えてから話すまでにあまり時間がないので、解答の時に何をどういう順番に話すのかという「文章テンプレート」を頭の中に入れておきましょう。
この問題が来たらこう返す!と反射的にできると、話すトピックの内容に集中できるので必ずこのテンプレートは暗記して瞬時に使えるようになってくださいね。
②即興で論理的に話せる力
何かトピックが出た時に瞬時に自分の意見を考えて論理的に話せるようにする訓練をしましょう。
まずは日本語ででも構わないので、日頃からニュースや本を読む中で「自分は賛成か反対か→その理由→理由の根拠→結論」を即興でできるように1日3題程度やってみると、論理的に意見を組み立てる力はかなり強くなります。
また、自信を持って発音できる単語だけを使って、完全に自分のものにできていない語彙やフレーズは使わないことも重要です。間違った意味や発音をして無駄な失点をするならば、多少簡単な単語であってもそちらで会話をした方が高得点につながります。
TOEFL iBTライティングパート対策・攻略法
ライティングパートの第1問・第2問で形式は違いますが、こちらでは「書く」ことに関して、論理的な書き方や書く際のテンプレート表現記事の紹介などをしていきますね。
ライティングパートでは、与えられたトピックについて制限時間30分で300字以内のエッセイを書かなくてはなりません。高得点をとるためには、相手に論理的で分かりやすい構成で伝える必要があります。
そのため、豊かな表現で英文を書くこと以上に、相手にわかりやすい構成で文章を組み立てて書くことができなければほぼ低い点数になってしまうと思って下さい。TOEFLライティングに関しては「シンプル・イズ・ベスト」です。
論理的な文章の書き方
30分間でまとまった小論文を書く練習をするだけでなく、その内容を支える論理展開を素早く、効果的に形にできる練習をしましょう。そのためにも、まず書き始める前に必ず構成を練ります。
論理構成は「意見→理由→根拠→譲歩→結論(再意見)」というのが基本パターンです。
こちらの【初めて受験するなら】TOEFL試験中に注意すべき5つのポイントという記事の③にこの論理構成の組み方がかなり具体的に書かれているので、ぜひ参考にしてみてください。
文章のテンプレート
また、出だしのパターンフレーズは覚えてしまいましょう。どんなトピックが来たとしても、それを使いまわせばOKです。
それに加え、自分の書きやすい構成を練習の時点で見つけておき、練習の時からこれを使って何度も練習します。本番ももちろんこのままのスタイルで書き進めましょう。慣れている分、下手に考えることに時間を割く必要がなくなり、サクサクと筆が進むはずです。
接続詞で論理の流れを読者へ示しながらも、自分の意見を裏付けるための理由や理由の根拠となるデータを十分に添え、読みやすく整えればTOEFLライティングパートはバッチリです。
最後に自分の書いた文章を見直し、誤字脱字や論理の崩れなどがないか見直しを必ずするようにしましょう。
Step3. TOEFL iBTのおすすめ参考書・アプリ
TOEFLは試験が難しい分、参考書が命です。
いきなり難しい参考書を使うと自信がなくなってしまい、勉強自体が嫌になってしまうので、背伸びすることなく自分の実力に合った参考書を使うようにしましょう。
試験本番前はTOEFLから出版されている公式問題集でテストの感覚を体に思い出させると、本番でも緊張感を下げて試験に臨むことができます。
また、常日頃から隙間時間があれば、アプリなどを利用してサクッと5分でも勉強してしまいましょう。
最近は優良な学習アプリも多いので、以下の記事などを参考にしながら自分にあったもので学習効率をアップさせることをおすすめします。
Step4.TOEFL iBTを受験する際の注意・心構え
タイピング速度
iBTは、TOEFLテストでは今や最も一般的な形式です。なので、 (今時そんな人はいないと思いますが)タイピングの速度が極端に遅かったりすると、 答えの入力が不正確になったり時間がかかったりします。
なので、タイピング速度が遅い人は改善して下さい。タイピング練習で効果的サイトはグーグル検索すればいくらでも出てきます。 (個人的にオススメなのは「寿司打ーSushiDa-」です。)とにかく、ETSが公開している無料のプレテストレッスン、TPO等を最大限活用してテスト形式に慣れておきましょう。
試験テクニックという観点で言えば、それぞれのセクションの指示を試験前にマスターしておくことは必須です。そうすることで、試験時に緊張したりせず結果的に問題をとくために集中する時間が増えます。
試験当日の心構え
当日の服装、持ち物、食べ物、などちゃんと前日までに準備万端整えておくことで、朝からテンパらずに済みます。「そんなのいつも通りでいいじゃん」と馬鹿にせず、だまされたと思ってちゃんと準備してください。
暑すぎたり寒すぎたりした時のための重ね着コーデと、4時間30分の長丁場を乗り切るためのテスト直前の軽食。集中力をそがないよう甘いものを控え、トイレに行きたくならない程度に水分はとっておきましょう。
くれぐれも気が散らないよう、万全の態勢で臨みましょう。
まとめ
TOEFLのテスト概要及び各パートの問題傾向・対策などについて書きましたが、いかがだったでしょうか?
もしも、あなたが海外で勉強することを夢見ているならTOEFL iBTでハイスコアを取ることは、夢へ大きく近づく第一歩になります。
しかし、勘違いをしてはなりません。
別にTOEFLで良い点を取ったからといって、そのゴールが達成されるわけではないのです。
「TOEFLで良い点をとる事が目標となってしまっていて、TOEFLを一生懸命勉強している自分に満足してしまっている。」人が昨今多くなっています。
「TOEFL iBT」は単なる点数にすぎません。極端な事を言えばまぐれでもなんでも目標スコアさえ取ってしまえばそれで終わりです。しかし日本人は「苦労している自分」「勉強している自分」が好きな人が多いので、そうならないようしっかりと意識しましょう。
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