こんにちは、Dです。
東大大学院を卒業しながら仕事でくすぶっていたところを、何とか英語力で道を切り開いて現在に至っています。
ビジネス本やネットを見ていると、英語ができるのはもはや強みではなく、逆にできないことが弱みであるかのような風潮を感じます。
本当に、英語ができないと出世に響くのでしょうか?
今回の記事では、英語力とキャリアの関係について考えてみたいと思います。
英語力が出世に影響する場合:試験の点数や資格が昇進条件
まず、英語力が出世に影響するケースを考えてみましょう。
分かりやすいのは、昇進するための条件としてTOEICやTOEFLなどの試験の点数や資格の保有が挙げられているケースですね。
この場合、英語力と言っても試験でよい点数を取ればいいわけです。仕事や日常で求められる英語力と、試験で求められる英語力は違いますよね。
このような昇進が目的の場合は割り切って、とにかく試験に特化した勉強をするのみです。今の日本ではそういう目的にぴったりの参考書や問題集が山のように出ていますから、まずは一つ買って取り組みましょう。
英語力より仕事力!あなたに本当に必要なのは何?
試験を除いて、英語が出世に必要と思われているのはなぜでしょうか?
おそらく、二つのケースがこの背景には隠れています。
1.職場で日常的に英語を使用している場合
社内外のコミュニケーション(メール・電話・会議)や書類作成で英語が求められているのであれば、英語ができないのは致命的です。外資系がこれですね。
ただ、この場合は基礎的な英語ができないと出世以前に入社すらできません。英語ができないのに入社できたとしたら、採用者に英語のマイナスを埋めてあまりあるほどの魅力=仕事力を感じている場合でしょう。
実際に転職紹介事業をされている方に話を聞いたところ、「あまりに英語ができない人はそもそもの採用が難しいが、仕事力やキャリアに強さがあれば英語力は入社後に鍛えてもらえばOKという外資系の会社は多い」と話をしていました。
なので、外資系に転職をしようと思っている人はTOEIC700以上かつ実績あるキャリアを作ることを意識して日々自分を高めてみてはいかがでしょうか?TOEICが700点あれば、英語の基礎はできるとアピールしても一般的には異論はありません。
2.英語力があること=「仕事がデキる」になっているような風潮がある場合
私たち日本人には、未だに英語に対するコンプレックスがあって、英語をぺらぺら話す人がいると引け目を感じるところがあります。
しかし、こうした風土の企業では個人の成果=仕事力の評価がきちんとできていない可能性が大きいですよね。論理的に考えて、英語ができても仕事ができるとは限りません。仕事の評価は仕事の成果を基になされるべきものです。
以上二つのケースを踏まえると、結局出世のために身につけるべきは英語力ではなく「仕事力」なんです。当たり前ですが、英語ができても仕事ができなければ出世できません。本当に出世するために必要な力は何なのか、自分でしっかり考えることが重要と言えるでしょう。
英語力ではなく○○○力で転職できた私のケース
最後に、出世ではなく転職と英語の関係を考えておきましょう。英語ができると、海外のお客さんやパートナーとコミュニケーションが取れるため、担当できる仕事の幅は広がります。入れる会社の幅も広がるわけですね。
私の場合も、TOEIC860点とビジネスでの英語使用経験にすがって転職活動を続けた結果、日本支社が立ち上がったばかりの外資系企業に採用されました。
はっきり言って、外資系企業でTOEIC860点程度が差別化要因になることはありません。もっと英語ができる人はいくらでもいます。
それなのに私が採用された理由は、何と「日本語ができること」「日本企業とのビジネス経験があること」でした。外資系企業の社員なので、日本人でもみな英語はぺらぺら、グローバルなパートナーとのビジネス経験は豊富だったのですが、日本人とのコミュニケーションに不慣れだったのです。しかも、求人に応募してくるのも同じようにバイリンガルや外国の経験が長い人ばかりだったとか。
そのため、ガチガチの日本企業に勤務していた私が、むしろその企業のニーズに合った経歴を持っていると評価されたのでした。
私の例は特殊ですが、「英語力」以外が転職のカギであることや、自分の経歴が強みになるフィールド選びの重要性をよく表しているケースではあります。「日本人であること」が、場合によっては強みになることすらあるわけです。
まとめ:自分の強みと企業のニーズを考えよう!
英語力ばかりでなく、自分の蓄積してきた知識やスキル、経験の生かし方を考えるのが出世や転職のポイントです。
英語ができないから出世・転職できないのではなく、その企業で求められていることや評価することが何かを考えていないから、出世・転職できない。自分の強みと企業のニーズがマッチするところが、あなたの出世・転職すべきフィールドです。そう考えた方が、生産的ですよ。
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