本文へスキップ
EigoHero
英語を活かせる転職

AIで英文履歴書を作るときの注意点|事実と照らし合わせる使い方

英文レジュメの書類と、マーカーで強調された行・チェックマークを描いたイラスト

ChatGPTなどの生成AIは、英文履歴書(英文レジュメ)の下書きや英語表現の候補出し、構成の整理に役立ちます。一方で、AIに任せきりにすると、自分がしていない経験や根拠のない数字が、もっともらしい英語で書き足される可能性があります。

英文レジュメに書いたことは、面接で説明を求められても答えられる内容である必要があります。この記事では、AIで英文履歴書を作るときに起こりやすい問題と、経歴を盛らせずに使うための手順を説明します。

AIに任せてよいこと・任せてはいけないこと

問題は、AIが文章を書くこと自体ではなく、原資料にない事実をAIに決めさせてしまうことです。次のように分けて考えると整理しやすくなります。

AIに決めさせてはいけない情報事実を渡したうえで補助に使える作業
会社名・正式な役職名・在籍期間英語表現の言い換え候補を出す
学歴・資格の正式名称文法・スペルのチェック(最終確認は自分で)
実績の数字や規模求人に合わせた並べ替えや構成の提案
経験したかどうか(使ったツール、担当範囲など)自分で確定した事実を、英語の箇条書きに整える

左側の情報は、職務経歴書や記録などの原資料から自分で確定し、AIには変更や補完をさせないようにします。AIが、渡された情報にない内容を文章として自然になるように補ってしまう可能性があり、「この求人に合わせて」と頼んだときは、求人票の言葉が自分の経験のように書かれてしまう可能性もあります。

AIで作った英文レジュメに起こり得る問題

1. 書いていない成果や数字が足される

入力した事実 営業チームで既存顧客を担当。顧客向けの定例ミーティングを始めた。

AIの出力例

  • Spearheaded a customer engagement initiative that increased retention by 30% and generated $2M in new revenue.

※説明用の例です。

「定例ミーティングを始めた」という事実が、根拠のない数字つきの大きな成果に変わっています。面接で「その数字はどう測ったのですか」と聞かれても答えられません。

2. 使ったことのないツールや資格が入る

求人票に「Salesforce」「PMP」などがあると、AIがそれをスキル欄に入れてしまうことがあります。経験のないツールや持っていない資格は、たとえ求人で求められていても書けません。

3. 役職名や役割が大きくなる

「チームの一員として参加した」が「Led」に、「サポートした」が「Managed」に置き換わることがあります。役割の大きさを示す動詞は、実際の立場に合わせて選び直しましょう。役職名の英語表記は役職名・部署名の英語表記一覧で確認できます。

4. どの応募者にも当てはまる定型表現が増える

「results-driven」「dynamic」「passionate」のような形容詞が、AIの出力に含まれることがあります。それ自体が間違いではありませんが、具体的な経験の代わりにはなりません。形容詞を並べるより、何をしてどうなったかを書くほうが伝わります。

5. 個人情報や機密情報を入力してしまう

氏名、電話番号、住所などの個人情報に加えて、顧客名、未公開の案件、社内の数値、契約内容などの機密情報も入力しないようにしましょう。必要な場合は「大手小売業の顧客」「社内の業務システム」のように匿名化・一般化してから使います。入力する前に、利用するサービスの規約やデータの保存・学習に関する設定、勤務先の情報管理ルールを確認してください。

事実と照らし合わせながらAIを使う5つの手順

手順1:先に「事実リスト」を自分で作る

職務経歴書や記録をもとに、会社名・期間・役職・担当業務・成果(根拠のある数字だけ)を日本語で箇条書きにします。これがAIに渡す唯一の材料であり、あとで出力を確認するときの基準になります。職務経歴書から事実を抜き出す方法は、職務経歴書を英文レジュメに作り直す手順で詳しく説明しています。

手順2:求人票を渡し、「事実にないことは書かない」と指示する

指示の例です。

以下の「事実リスト」だけを使って、求人票に合わせた英文レジュメの職歴の箇条書きを作ってください。
・事実リストにない経験、数字、ツール、資格は追加しないでください。
・求人票の要件に合う事実がない場合は、無理に書かず「該当なし」と示してください。
・各箇条書きの後ろに、どの事実にもとづいたかを番号で示してください。

[事実リスト]
1. ……
2. ……

[求人票]
……

「どの事実にもとづいたか」を示させると、照合の手がかりになります。ただし、AIが付けた番号が正しいとは限りません。番号を根拠の証明とは考えず、手順4で必ず自分で事実リストと照らし合わせてください。指示をしても、AIが事実にない内容を加えない保証はありません。

手順3:出力された英語を一行ずつ読む

意味が分からない単語や、自分では使わない言い回しがあれば、その場で調べるか書き換えます。面接では、レジュメに書いた英語について話すことになります。

手順4:事実リストと照らし合わせる

箇条書きのすべてについて、次の点を確認します。

  • 事実リストのどの項目にもとづいているか
  • 数字は事実リストの数字と同じか(丸め方が変わっていないか)
  • 動詞が実際の役割より大きくなっていないか
  • 求人票にしかなかった言葉が、経験として書かれていないか

手順5:面接で説明できるかを確かめる

最後に、各行について「状況・課題・行動・結果」を自分の言葉で話せるかを確認します。話せない行は、削るか、話せる内容に直します。面接での話し方は英語面接のSTAR法が参考になります。

AIを使っても、レジュメの責任は応募者にある

英文レジュメに書いた内容は、AIが作ったものでも、提出した本人の経歴として読まれます。事実と違う内容は、後から説明がつかなくなるおそれがあります。

EigoHeroは、日本語の履歴書・職務経歴書と確認質問への回答から事実を整理し、応募先の求人票に合わせて、その求人向けの英文Resumeを作成するサービスです。単なる英訳ではなく、経歴にない経験は加えません。AIを使うかどうかにかかわらず、「事実を先に決め、英語は後から整える」という順番を守ることが大切です。

英文レジュメ全体の書き方は英語履歴書の書き方ガイドで解説しています。

あわせて読みたい